投稿者: workcloudjp

報連相が足りない社員への指導

報連相が足りない社員への指導

<メタ認知>

報連相が足りない社員には、メタ認知の不足が目立ちます。

メタ認知とは、自己の認知の在り方を認知することです。

平たく言えば、自分の感情や思考のクセを把握することです。

これをするためには、自分自身を客観視することが必要です。

メタ認知によって、「月曜日の午前中は悲観的な判断をしがちだ」「金曜日の午後は冷静な判断ができない」「物事を説明する時、たとえ話をしたくなるが、かえって解りにくくしている」など、自分のクセが分かります。

 

<クセの補正>

会社組織で働くからには、自分自身を客観視して、クセを補正する必要があります。

社員の皆さんは、無意識のうちにこれを行っていると思います。

月曜日の午前中に悲観的な判断をしやすいのであれば、判断を午後に先送りするとか、一段楽観的な判断を下すようにして補正します。

金曜日の午後に冷静な判断ができないのであれば、午前中に結論を出しておくとか、他の社員と協議して結論を下すようにして補正します。

たとえ話が下手であれば、そもそも、たとえ話をしないように心がけます。

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児童扶養手当と公的年金等との併給

児童扶養手当と公的年金等との併給

<児童扶養手当>

子供がいる世帯に支給される手当としては、児童手当が一般的です。

児童手当は、15歳の誕生日を迎えた日以降の最初の3月31日までにある子の人数に応じて支給されます。

これに対して、児童扶養手当は、父母が離婚した児童、片方の親が死亡した児童、父母が一定の障害状態にある児童など、何らかの事情で子の養育が困難な状態にある世帯の養育者に対して支給されます。

したがって、児童扶養手当を受給している人は、児童手当を受給している人よりも、かなり少ないことになります。

それでも、会社は児童扶養手当の受給資格の有無について、把握しているわけですから、手続に協力し、また、必要な手続を案内しなければならないでしょう。

 

<併給制限>

児童扶養手当は、公的年金等を受けることができるときは、手当額の全部または一部を受給できません。

「公的年金等」というのは、遺族年金、障害年金、老齢年金、労災年金、遺族補償などをいいます。

公的年金等の額が児童扶養手当額より低い場合は、その差額分を児童扶養手当として受給できます。

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従業員を休ませたときの賃金補償

従業員を休ませたときの賃金補償

<労働契約>

会社と従業員との間には、労働契約が締結されています。

この労働契約は、口約束でも成立します。

 

【民法第623条:雇用】

雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。

 

労働条件通知書や雇用契約書等の書面を交付しなければならないのは、労働基準法が労働者を保護するために、使用者に対して労働条件の明示義務を課しているからです。

 

【労働基準法第15条第1項】

使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

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中途採用者の短期間での解雇

中途採用者の短期間での解雇

<中途採用者を短期間で解雇したい場合>

同業他社で、長年の実務経験を積み、即戦力となることを期待した中途採用者が、全くの期待外れで解雇を検討したいということがあります。

この場合に、解雇が無効とならず、不当解雇とならない基準が曖昧なため、判断を先送りしていると、ますます解雇しづらくなってしまいます。

 

<解雇に関する法の規定>

労働契約法には、解雇について次の規定があります。

 

第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

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年金改革法案の附帯決議

年金改革法案の附帯決議

<年金改革法>

令和2年5月12日、衆議院本会議で年金改革法(年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案)の審議が行われ、これに先立ち5月8日の厚生労働委員会で付された附帯決議を踏まえた修正案が可決されました。

この附帯決議には、今後の年金制度改革の方向性が示されており、大変重要な内容を含んでいます。

 

<短時間労働者の社会保険加入基準>

短時間労働者に対する被用者保険の適用については、被用者には被用者保険を適用するとの考え方に立ち、更なる適用拡大に向け、検討を促進すること。特に、当分の間の経過措置となっている企業規模要件については、できる限り早期の撤廃に向け、速やかに検討を開始すること。

現在は、元々の基準での被保険者数が501名以上の企業で、短時間労働者の社会保険加入基準が緩和されています。

この加入基準は、より規模の小さな企業にも、順次適用されていく方向で法改正が重ねられます。

附帯決議は、すべての企業で短時間労働者の社会保険加入基準が緩和されるよう、急ぐべきであると提言しています。

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障害状態確認届(診断書)の提出期限延長

障害状態確認届(診断書)の提出期限延長

<障害年金の更新期間>

社内にも、障害年金を受けながら勤務している従業員がいると思います。

障害年金の更新期間は1~5年の間で設定されており、更新期間満了(誕生月末日)までに診断書を提出し、障害等級に該当していることが確認されれば、障害年金の受給が継続される仕組みです。

会社としては、この更新手続が円滑に進むよう、更新のための受診日に年次有給休暇を確実に取得できるようにするなど、配慮する必要があります。

ただし、症状が「永久固定」の場合には、診断書の提出が不要です。

 

<提出期限延長の概要>

この度、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、障害状態確認届(診断書)の提出期限が1年間延長されることとなりました。

具体的には、令和2年2月末から令和3年2月末までに提出期限を迎える障害年金受給者について、提出期限がそれぞれ1年間延長されます。

これに伴い、令和2年2月から令和2年6月の間に提出期限を迎える受給者は、現時点で、診断書を作成・提出する必要がありません。

また、令和2年7月から令和3年2月までの間に提出期限を迎える受給者に、今回は日本年金機構から障害状態確認届(診断書)が送付されません。

障害状態確認届(診断書)は、来年以降、改めて送付されます。

※特別障害給付金の受給資格者も対象となります。

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退職後の傷病手当金

退職後の傷病手当金

<健康保険法の規定>

健康保険法は、退職後であっても一定の条件を満たせば、傷病手当金を受給できるとしています。

 

【健康保険法第104条】

被保険者の資格を喪失した日(任意継続被保険者の資格を喪失した者にあっては、その資格を取得した日)の前日まで引き続き一年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者(第百六条において「一年以上被保険者であった者」という。)であって、その資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているものは、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者からその給付を受けることができる。

 

<1年以上の被保険者期間>

健康保険加入者(被保険者)の資格を喪失した日の前日までに、被保険者期間が1年以上あることが必要です。

退職によって資格を喪失する場合、健康保険は退職日まで有効で、翌日に資格を喪失することになります。

ただし、被保険者期間には、任意継続被保険者の期間や、共済組合の組合員の期間は含まれません。

勤務先や保険者が変わっても被保険者期間は通算されますが、途中に空白期間が1日でもあると通算されません。

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使用者責任の逆求償

使用者責任の逆求償

<使用者責任の求償>

従業員が、勤務中に第三者に損害を与えることがあります。

たとえば、従業員が勤務中に会社の車を運転していて交通事故を起こし、第三者に怪我をさせたような場合です。

この場合に、事故を起こし怪我をさせた従業員は、第三者に対して損害賠償責任を負います。不法行為責任です。〔民法第709条〕

それだけでなく、会社も、相当の注意をしていたなど一定の条件を満たした場合を除き、使用者責任を負うことになります。〔民法第715条第1項〕

会社が使用者責任に基づき、損害賠償を行った場合には、従業員に対してその責任の程度に応じて賠償額の一部を負担させることができます。

求償権の行使です。〔民法第715条第3項〕

これらのことについて、民法は次のように規定しています。

 

【使用者等の責任】

第七百十五条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。

3 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

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短時間労働者に対する社会保険の適用拡大(法改正)

短時間労働者に対する社会保険の適用拡大(法改正)

<年金制度改革の方向性>

「労働者として働く人には社会保険を適用する」というのが、今後の年金制度改革の基本的な方向性として示されています。

かつては、フルタイム労働者か、これに近い労働条件で働いている人だけが社会保険に入るものとされていました。

この基準が見直されて、より多くの労働者が社会保険の加入者(被保険者)になっていくように、法改正が重ねられていくことになります。

 

<現在の特定適用事業所の基準>

平成28(2016)年10月から、従来の基準での社会保険加入者(被保険者)が500人を超える企業は、特定適用事業所とされました。

ここで、加入者(被保険者)の数は、法人の場合、同じ法人番号の全事業所についてカウントします。

特定適用事業所では、週所定労働時間が20時間以上で、雇用期間が1年以上と見込まれる労働者は、賃金の月額が8万8千円以上であり、学生でなければ、社会保険の加入者(被保険者)となります。

また、平成29(2017)年4月から、社会保険の加入者(被保険者)が500人以下の企業であっても、労使の合意によって、特定適用事業所の扱いを受けるようにすることができるようになりました(任意特定適用事業所)。

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勤務間インターバル制度とその効果

勤務間インターバル制度とその効果

令和2年3月30日、厚生労働省が、勤務間インターバル制度導入の参考資料として、「勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル(全業種版・IT業種版)」を作成し公表しました。

これに沿って、勤務間インターバル制度とその効果の概要を示します。

 

<勤務間インターバル制度>

勤務間インターバル制度は、1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に、一定時間以上のインターバル時間(休息時間)を確保する仕組で、労働者の生活時間や睡眠時間を確保するうえで有効な制度です。

インターバル時間は、業務から離れて自由に過ごせる点で、休憩時間と同じ性質を持っていますが、業務の合間の休憩時間と区別するため、インターバル時間という用語が用いられます。

平成31(2019)年4月1日より、労働時間等設定改善法により、勤務間インターバル制度の導入が事業主の努力義務となりました。

働き方改革の一環で労働基準法が改正され、時間外労働の上限規制が導入されました。

しかし、この規制は、1か月間、1年間という長期間の労働時間の合計についてのものであり、特定の日に長時間労働となり十分なインターバル時間が取れないという問題を解消できません。ここに、勤務間インターバル制度の導入が求められる理由があります。

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