失業なき労働移動(雇用シェア)

失業なき労働移動(雇用シェア)

<産業雇用安定センターとは>

公益財団法人産業雇用安定センターは、企業間の出向や移籍を支援することにより「失業なき労働移動」を実現するため、昭和62(1987)年に国と事業主団体等が協力して設立された公益財団法人です。

設立以来、21万件以上の出向・移籍の成立実績があります。

<新型コロナウイルスの影響>

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、極端に人手不足となった業種と、雇用過剰となった業種が発生しました。

人手不足となった業種としては、宅配便などの運送業、スーパーマーケット、ホームセンターなどがあります。

人手不足が、長期にわたるのであれば、積極的に採用すれば良いのですが、新型コロナウイルス感染症が終息すれば、反対に雇用過剰となることが見込まれます。

ですから、思い切った大量採用はできません。

“失業なき労働移動(雇用シェア)” の続きを読む
ダブルワーク労働者の簡便な時間管理の方法(通達)

ダブルワーク労働者の簡便な時間管理の方法(通達)

<ダブルワークと労働基準法>

労働基準法には、次の規定があります。

【労働基準法第38条第1項:時間計算】

労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。

ここで、「事業場を異にする場合」には、事業主を異にする場合をも含む(昭和23(1948)年5月14日付基発第769号通達)とされています。

つまり、労働時間は通算されるのが原則です。

しかし、ダブルワークについては、この規定の解釈について、さまざまな疑義が出されていました。

令和2(2020)年9月1日付で、厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長に宛てられた通達(基発0901第3号)は、こうした疑義のいくつかに答えるものです。

<簡便な労働時間管理の方法>

ダブルワーク労働者の時間管理は、理論は分かっていても、具体的にどうすれば良いのか悩んでしまいます。

通達では、こうした疑問に答えるべく、簡便な労働時間管理の方法を示しています。

まず、使用者の悩みを次のように把握しています。

「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方については、上記のとおりですが、例えば、副業・兼業の日数が多い場合や、自らの事業場および他の使用者の事業場の双方で所定外労働がある場合等には、労働時間の申告等や通算管理について、労使双方に手続上の負担が伴うことが考えられます」

“ダブルワーク労働者の簡便な時間管理の方法(通達)” の続きを読む
ダブルワーク労働者の使用者による労働時間管理(通達)

ダブルワーク労働者の使用者による労働時間管理(通達)

<ダブルワークと労働基準法>

労働基準法には、次の規定があります。

【労働基準法第38条第1項:時間計算】

労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。

ここで、「事業場を異にする場合」には、事業主を異にする場合をも含む(昭和23(1948)年5月14日付基発第769号通達)とされています。

つまり、労働時間は通算されるのが原則です。

しかし、ダブルワークについては、この規定の解釈について、さまざまな疑義が出されていました。

令和2(2020)年9月1日付で、厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長に宛てられた通達(基発0901第3号)は、こうした疑義のいくつかに答えるものです。

<副業・兼業の確認>

通達は、使用者による副業・兼業の確認について、次のように説明しています。

「使用者は、労働者からの申告等により、副業・兼業の有無・内容を確認します。

その方法としては、就業規則、労働契約等に副業・兼業に関する届出制を定め、既に雇い入れている労働者が新たに副業・兼業を開始する場合の届出や、新たに労働者を雇い入れる際の労働者からの副業・兼業についての届出に基づくこと等が考えられます。

使用者は、副業・兼業に伴う労務管理を適切に行うため、届出制など副業・兼業の有無・内容を確認するための仕組みを設けておくことが望ましいです」

“ダブルワーク労働者の使用者による労働時間管理(通達)” の続きを読む
ダブルワークの労働時間通算(通達)

ダブルワークの労働時間通算(通達)

<ダブルワークと労働基準法>

労働基準法には、次の規定があります。

【労働基準法第38条第1項:時間計算】

労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。

ここで、「事業場を異にする場合」には、事業主を異にする場合をも含む(昭和23(1948)年5月14日付基発第769号通達)とされています。

つまり、労働時間は通算されるのが原則です。

しかし、ダブルワークについては、この規定の解釈について、さまざまな疑義が出されていました。

令和2(2020)年9月1日付で、厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長に宛てられた通達(基発0901第3号)は、こうした疑義のいくつかに答えるものです。

<労働時間が通算されない場合>

今回の通達では、労働基準法第38条第1項の規定による労働時間の通算が行われない場合について、そもそも法が適用されない場合と、法は適用されるが労働時間規制が適用されない場合を、次のように確認しています。

・法が適用されない場合

フリーランス、独立、起業、共同経営、アドバイザー、コンサルタント、顧問、理事、監事等

・法は適用されるが労働時間規制が適用されない場合(法第41条と第41条の2)

農業・畜産業・養蚕業・水産業、管理監督者・機密事務取扱者、監視・断続的労働者、高度プロフェッショナル制度

“ダブルワークの労働時間通算(通達)” の続きを読む
健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額の特例改定

健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額の特例改定

<標準報酬月額の特例措置>

新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴い報酬が急減した人のため、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額の特例措置がとられています。

この特例措置は、一定の条件を満たす人に限定されています。

また、報酬が著しく下がった期間によって、特例の内容が異なっています。

<対象者の条件>

令和2(2020)年8月から12月までの間に、新たに休業により報酬が著しく下がった人と、4月または5月に休業により著しく報酬が下がり特例改定を受けている人とでは、条件が異なっています。

それぞれ、下記に掲げる条件のすべてを満たした人が対象となります。

令和2(2020)年8月から12月までの間に新たに休業により報酬が著しく下がった人

・新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、令和2年8月から12月までの間に、報酬が著しく下がった月が生じたこと ・著しく報酬が下がった月に支払われた報酬の総額(1か月分)が、既に設定されている標準報酬月額に比べて2等級以上下がったこと ・特例措置による改定内容に本人が書面により同意していること

ただし、休業のあった月とその前2か月のいずれか1月でも支払基礎日数が17日未満(特定適用事業所等の短時間労働者は11日未満)の場合、対象とはなりません。

4月または5月に休業により著しく報酬が下がり特例改定を受けている人

・新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、令和2年4月または5月に報酬が著しく下がり、5月または6月に特例改定を受けたこと ・8月に支払われた報酬の総額(1か月分)が、9月の定時決定で決定された標準報酬月額に比べて2等級以上下がったこと ・特例措置による改定内容に本人が書面により同意していること

この特例は、次のすべてに該当する方を対象としています。

“健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額の特例改定” の続きを読む
最低賃金の7つの落とし穴

最低賃金の7つの落とし穴

<上昇傾向の最低賃金>

最低賃金の第1の落とし穴は、急速な上昇傾向にあります。

【過去10年間の最低賃金の上昇率】

 2010年改定2020年改定上昇率
全国平均730円902円23.6%
東京都821円1,013円23.4%

最低賃金を上昇させる狙いには、少子化対策もあります。

2020年度は、新型コロナウイルスによる企業への影響などを踏まえ、東京都などでは前年の金額のまま据え置かれ、全国平均で1円の上昇に留まりました。

しかし長期的には、中小企業で働く若者が、安心して結婚し子供を育てるのに十分な賃金を得られる水準になるまで、急速な上昇傾向が続くものと思われます。

<改定時期>

最低賃金の第2の落とし穴は、10月に改定されることです。

多くの企業では、毎年4月に賃金改定が行われています。

この賃金改定の時点では、社内に最低賃金を下回る従業員がいなくても、10月になると最低賃金の上昇により、最低賃金法違反が発生しうるということです。

“最低賃金の7つの落とし穴” の続きを読む
退職者からの要求文書

退職者からの要求文書

<退職者からの文書>

退職者から会社に宛てて、様々な主張、要求、金銭的請求などが書かれた文書が郵送されてくることがあります。

代理人弁護士名義で届いた文書であれば、退職者が弁護士に相談し、弁護士が退職者の委任を受けて発信していますから、事実関係の認定は不確かなものの、退職者の主張する事実を前提とした法的主張の部分は正当なはずです。

しかし、退職者が自分自身の想いで作成し、会社に対して主張をぶつけてきた文書は、かなり主観に傾いたものであることが多く、その趣旨が不明確なことも多いものです。

大企業では、こうした文書の内容に対して寛大な態度がとられることもあり、言った者勝ちの不公平が発生する恐れがあります。

一方で、中小企業の経営者は立腹し、その内容を全否定しようとする危険があります。

“退職者からの要求文書” の続きを読む
初診日の証明が無い場合の救済措置

初診日の証明が無い場合の救済措置

<初診日の確認>

障害年金は、初診日が国民年金加入中の期間にあれば障害基礎年金の対象となり、厚生年金加入中の期間にあれば障害厚生年金の対象となります。

ですから、初診日が確認できなければ、原則として、障害基礎年金と障害厚生年金のどちらの手続をすることもできないことになってしまいます。

一般に、初診日の確認は、初診時の医療機関の証明により行います。

しかし、初診時の医療機関の証明が添付できない場合であっても、初診日を合理的に推定できるような一定の書類により、本人が申し立てた日を初診日と確認することができます。

社内に、初診日の証明ができずに、障害年金の請求を諦めた社員がいる場合、以下を参考に、再度、請求の可否を検討するようお勧めします。

“初診日の証明が無い場合の救済措置” の続きを読む
基礎控除と所得金額調整控除に関する改正(令和2年度年末調整)

基礎控除と所得金額調整控除に関する改正(令和2年度年末調整)

<基礎控除の改正>

令和2年分については、下の表の旧基礎控除額から新基礎控除額へと改正されます。

合計所得金額が2,400万円以下の所得者については、基礎控除額が10万円増額されます。

一方で、合計所得金額が2,400万円台の所得者については減額され、2,500万円を超える所得者については、所得控除の適用を受けることができません。

【基礎控除額】

合計所得金額新基礎控除額旧基礎控除額
2,400万円以下48万円38万円 (所得制限なし)
2,400万円超 2,450万円以下32万円
2,450万円超 2,500万円以下16万円
“基礎控除と所得金額調整控除に関する改正(令和2年度年末調整)” の続きを読む
給与所得控除額の変更(令和2年度年末調整)

給与所得控除額の変更(令和2年度年末調整)

<給与所得控除後の金額>

「給与所得控除後の金額」は、給与所得のことをいい、計算式で示すと次のようになります。

給与所得(給与所得控除後の金額)= 支払金額(年収)- 給与所得控除

給与所得控除というのは、サラリーマンの必要経費にあたるもので、収入に応じた一定額を課税の対象から控除するものです。

給与所得控除額は、支払金額(年収)に応じて計算されます。

給与所得控除額が多いほど、課税対象額が減少しますから、所得税も少なくなる計算になります。

この給与所得控除額の計算式が、税制改正により時々変わるため、年収などに変更がなくても、所得税額が増減することがあるわけです。

“給与所得控除額の変更(令和2年度年末調整)” の続きを読む